会社を辞めたい

会社辞めたら生活できなくなる、という不安を消し去るために

最近よく耳にする「働き方改革」。しかし現実はどうでしょう?
パワハラやセクハラ、残業代の未払いなど日本の労働環境にまだまだ問題があることは皆さまご存知かと思います。

そこで退職を考える方もいるかと思いますが、退職金が出なかったり、退職後の生活が不安でやめることができない方も多いのではないでしょうか?
だけど、もしパッと辞める決断をしてきちんと次に進めるとしたらどうでしょうか?

ここでは、そんな悩みをお持ちの方に「会社を辞めた後の生活」の仕方についてお話していきたいと思います。

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会社を辞めたいけどやめられない最大の壁


会社を辞めたいと思ったときに真っ先に思うことは
「会社辞めたら次の日からお金どうするの?」
と、ほとんどの人が考えるでしょう。

お金がない状態で辞めたら不安なこと

そもそもお金が無い状態で仕事を辞めると、どのようなことが不安になるのでしょうか
お金は生活を継続していくために必要不可欠なものですから、それがないということは仕事を辞めた後の生活がおぼつかなくなってしまうのでは、という不安はありますよね。

しかしそれはお金をある程度持っている人にも言えることだと思います。
お金が尽きる前までに新しい仕事を見つけることができなければ、結局その人もお金が無い生活を送らなければならないことに変わりはないのですから。

ただ、お金がある人のほうが次の仕事を見つけるまでにお金が尽きる可能性が低いことは間違いありません。

つまり結局のところ、お金が無い状態で仕事を辞める時に人が一番不安に思うことは「手持ちのお金が尽きる前に新しい仕事や収入源を見つけることができるだろうか」ということなのです。

すぐにでも仕事を見つける自信がある人は貯金があまりなくても気にしないでしょうが、次の仕事を見つける自信がない人はどれだけ貯金があっても不安かもしれません。

特に注意をしておきたい出費とは

ではここからは、仕事を辞めた後に発生する出費の中で特に気を付けておきたいものについて説明していきます。

「仕事を辞めたとしてもベースの日常生活に関しては変わらないのだから、出費に関してはそんなに気を付けることはないんじゃ?」と思われるかもしれませんが、特に今まで給料制でお金をもらっていた方は要注意です。

・住民税

企業勤めをされていた方は多くの場合、自分で住民税を支払ったことがないと思いますが、それは住民税が給料から天引きされていたからです。

しかし仕事を辞めたとなれば、住民税を自分で納付する必要が出てきます。
もちろん給料から天引きされていた以上は「自分で支払って」いたのですが、その作業を実際に自分で行うことによってあたかも「新たに発生した出費」であるような感覚に陥ってしまうんですね

・国民健康保険、国民年金

国民健康保険も国民年金も退職することで扱いが変わります。
在職時には社会保険に加入していますが、退職することで新たに国民健康保険に加入することになるので、国民健康保険料を負担しなければなりません。

国民年金も企業に勤めている際には厚生年金に加入していますが、退職と同時に厚生年金からも脱退しなければならないため、新たに国民年金に加入して国民年金保険料を支払う必要があります。

企業に勤めている際には厚生年金に加入していますが、退職と同時に厚生年金からも脱退しなければならないため、新たに国民年金に加入して国民年金保険料を支払う必要があります。

退職、再就職をしたらもらえるお金


お金に不安だから安易に会社を辞められない・・・。
でも、逆に言えばお金に困らないのであれば会社を辞められるということです。

退職をすることで一時的に給料はもらえなくなりますが、退職をすることで発生するお金もあります。

それらのお金が退職後の生活の助けになることは間違いありませんが、退職後にもらえるお金にはどのようなものがあり、どれぐらいの金額になるのでしょうか。

・退職金

まずは言わずもがなの退職金です。
退職金がいくらになるかは、「在職時の基本給」「勤続年数」に加えて、それぞれの企業独自で設定している「給付率」をもとにして計算されます。

当然同じ企業なのであれば基本給が高いほど、勤続年数が長いほど退職金も多くなります。
ただし、自己都合で会社を辞める場合の退職金は、会社都合で会社を辞める場合と比べると

低くなってしまうことには留意しておく必要があります。
退職金がいくらになるかは退職後の生活に大きな影響を与えるため、退職金がいくらになるかは聞けばあらかじめ教えてくれることが多くなっています。

楽しみ半分恐ろしさ半分かもしれませんが、退職前に確認しておくのがいいかもしれませんね。

ただし企業によっては退職金という制度そのものを導入していない場合もありますので、その場合は貯金や後述する失業給付金等でなんとか凌いでいく必要があります。

・失業給付金

失業給付金は、退職後に所定の書類を持ってハローワークで手続きを行うことによって受け取ることが可能になります。

ただしただ手続きを行えばすぐもらえるようになるわけではなく、再就職する意思がある・再就職に向けて行動しているということをハローワークに認めてもらわなければなりません。

所定の日にちで行われるハローワークでの説明会に参加するといった手続きを怠った場合も、給付金の受給資格を剝奪されてしまうのできちんと手順を確認しておくことが重要です。

手続きがややこしい分、窓口の職員さんも丁寧に説明してくれるので分からない点等があった場合は素直に聞いてみるといいでしょう。

失業給付金として支給される金額は、申請者の年齢や前職での給料等に基づくため各人によって異なりますが、退職前にもらっていた給料の45%~80%程度になるのが一般的です。

なお、会社都合退職の場合は手続きをすれば比較的すぐに支給されますが、自己都合退職の場合は3ヵ月間の待期期間の後に支給されることになります。

退職金の金額といい失業給付金の給付タイミングといい、自己都合退職は会社都合退職と比べると不利な点が多いことには気を付けておきましょう。

・再就職手当

退職時ではなく、退職後に就職活動を経て再就職した場合に受け取れるお金もあります。
失業給付金の支給日数を一定以上残した状態で再就職を決めた場合は、ハローワークから再就職手当と呼ばれるお金が支給されます。

できるだけ早く再就職を決めてもらうために制定されている制度なので、支給日数が残っていればいるほどたくさんの手当てをもらうことが可能です。

再就職手当の支給金額は「失業給付金の日額×支給日数の残日数×所定割合」となりますが、最後の「所定割合」は支給日数が1/3以上残っている場合は50%、支給日数が2/3以上残っている場合は60%となります。

なるべく早く再就職を決めることで、今後の見通しも立つ上に手当金までもらえるので、就職活動もより頑張れるというものでしょう。

失業給付金、ハローワークについて詳しくはこちら(リンク)

収入を途絶えさせないためにすべきこと


ここまでお金をもらえる方法を中心に説明してきましたが、それらの方法は利用できる人もいればできない人もいるというのが現状です。

そこで、仕事を辞める全ての人に共通して意識してもらいたいことについて、「できる限り収入を途絶えさせないようにする」ためにどのようにすればよいのか記していきます。

・会社を上手に辞める

仕事を辞める方法としてできれば再就職口を見つけておくと精神的にラクになりますし、収入も継続してもらうことができますね。

有給を使いながら仕事を休んでハローワークに行ってみる。
そしてできれば会社を辞めることを前提として仕事を探すのがベストです。

しかし仕事が忙しくなかなか有給を取ることができないと言う場合もありますね。
そのようなときは会社を辞める時点で溜まっている有給を一気に消化する方法も悪くはありません。

有給が十分にたまっており20日から30日程度あるなら、次回に支給される給料は保証はされたも同然です。

有給休暇について詳しくはこちら

・副業を行っておく

副業が認められている職場なのであれば、普段から副業を行っておくことで本業を辞めて再就職先を探している最中でも、一定の収入を保ち続けることが可能になります。

最近では副業の種類も豊富になってきているので、本業に支障をきたさない範囲で自由に副業を選べる環境が整ってきています。

副業は、ものによっては退職後に新しい就職先を見つけた後でも継続して行うことができるので、仕事がない時の支えになるだけでなく、基本的な収入のベースアップにも役立ちます。

今の仕事を辞めることは考えていないという人でも、何が起こるか分からない世の中ですから副業を行ってまさかの事態に備えておくのもいいかもしれませんよ。

・フリーランスになる

フリーランス」になるというのも一つの手です。
特に手に職を持っているような人の場合は、会社の看板や知名度がなくとも個人の技量やセンスに対してお金を支払ってもらえるフリーランスという形式を選択する場合も少なくありません。

実際私の知人にも、趣味で編みぐるみ(毛糸などを編んで作るぬいぐるみ)をしていたところ周囲からの評判がえらく良かったので、今までの仕事を辞めて編みぐるみを製造している会社からの受注委託で生計を立てている人がいるぐらいです。

このように「会社に属さなければ生きていけない」というような環境では無くなってきたからこそ、「ダメだった場合はフリーで頑張るか」と踏ん切りをつけて、転職活動に踏み出していく人が増えてきているわけですね

・転職期間をなるべく短くする


転職期間が短ければ、生活やお金に関しての不安も少なくて済みます。
では、実際どのような転職活動を行えばよいのでしょうか。

ハローワークを利用する

先ほど失業給付金の説明を行う際に話に上がったハローワークですが、実際に転職活動を行う際の強い味方にもなってくれます。

自分で求人を探すのにもいつか限度が訪れると思うので、そのような場合にはハローワークで求人を閲覧することで、今まで出会えなかった求人に出会える可能性があります。

また、求人を探すだけではなく面接練習を行ってくれたり、外部から講師の方を呼んで転職活動に役立つ講習を行ってくれたりと、色々とためになるサービスを多数提供しています

転職活動の話を職員の方に相談してアドバイスをもらうことで、またスッキリした気持ちで転職活動に迎えるなど、利用者が活用しようとしさえすれば底知れないポテンシャルを見せてくれるのがハローワークと言えるでしょう。

転職エージェントを活用する

職場に在籍しながら転職活動を行う場合には、限られた時間を有効に活用するために転職エージェントを利用するのがオススメです。

「お金が無くて困っているのに転職エージェントなんて利用したらさらにお財布がピンチになるのでは…?」と思われる方もいるかもしれませんがご安心ください、転職エージェントは基本的に無料で利用できるのです。

しかも、履歴書や職務経歴書の添削・キャリアパスについてのカウンセリング・転職希望企業との面接日程の調整など、かゆいところに手が届くサービスを多数提供しているため非常に便利です。

言ってみれば、転職期間中に無料で雇える、転職に関する内容専用の秘書やコンシェルジュのようなものだと思っていただくといいでしょう。

運良く自分と相性のいい担当者の方に担当してもらえたら、想定していたよりもよい待遇の企業に転職できるかもしれませんよ。

まとめ

ここまで読んでいただいた方の中には、「なんだ、結局働かなきゃダメなのか」とおもった人もいると思います。

でも会社辞めたいと仕事辞めたいはイコールではないのです。

・個人で事業を営むのも、
・家事をするのも、
・家族の介護をするのも、
・ボランティアで働くのも、
・子育てするのも

全部仕事です。

収入が得られようと得られまいと、仕事は仕事なんです。

このように仕事は人間の生活の隅々にまで行き渡っているので、人間と仕事は切っても切り離せません。

なぜなら仕事が人間のアイデンティティを形成する要素の1つだからです。

「仕事はいやなものではない」という意識を持ってください。

自分の好きなこととか得意なことを仕事にしてたり、
頑張ったら頑張っただけの対価が得られる仕事だったり、
人の役に立ってることがすごい実感できる仕事だったり、
人から感謝される仕事だったり

できる仕事を選んでください。

そして、仕事も私生活もできるだけ楽しい状況を作っていきましょう。