「介護職って肉体労働で大変?」
「介護の仕事は何がきついの?」
という疑問をおもちではありませんか?
この記事では「介護の仕事の大変さ」について解説していきます。
結論から先に言ってしまいますが、介護の仕事は大変できつい仕事です。
介護職をこれから始める方や今の職場からの転職を考えている方に、介護の職場別に介護職の本音をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「介護の仕事内容」の説明や、「介護職のメリット・デメリット」「介護職を辞める人の理由」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んで介護職への知見を広げましょう。
また「介護職の仕事内容」について更に詳しく知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
介護の仕事内容

介護職は昔から3Kと言われるきつい、汚い、危険と言われてきましたが最近ではきつい、汚い、危険に更に給料が安いが加わった4Kとも呼ばれています。
そんな介護職の仕事内容をここでは詳しく解説していきます。
トランス
介護職の仕事内容の基本、トランスです。
トランスとは利用者をベットから車椅子等に移乗するときに行う移乗行為のことを指します。
高齢になると足腰が弱ってくるのは自然なことです。「起き上がる」「座る」「歩く」といった行動が困難な利用者のため、移動の介助を行うのは介護職の基本の仕事です。
トランスは適切に行うと身体の負担も少なくする事ができる移乗方法で介護の現場ではトランスの研修がよく行われています。
食事介助

利用者の中には自分1人では食事を取るのが困難な方もいます。
食事介護が必要な利用者にも、食事の時間は心から楽しんでもらえるようひとりずつ合わせた食事介助を行います。
食事介助を行うときには「誤嚥」に気をつけて正しい姿勢を保つことに細心の注意を払いながら行いましょう。
排泄介助
利用者の中には1人でのトイレへの移動や排泄時の介助が必要な方も多くいます。
排泄は人間なら誰しもがもつ生理現象ですので介護の仕事においては必要な業務です。
排泄をしたくなるタイミングや回数は利用者によって異なるため、常に気にかけるようにしましょう。
排泄介助はプライベートな行為のため自尊心を傷つけないようにしながら利用者にストレスを感じさせないように行わなければなりません。
そのため精神的な負担や、身体的な負担を最小限にしてあげることを考える排泄介助を行いましょう。
入浴介助

1人では入浴に不安がある利用者や身体に麻痺がある利用者などに入浴介助を行います。
利用者の着替えを手伝い、洗髪、洗身から入浴中は水温や転倒に気を付けて介助を行います。
入浴介助は入浴中の利用者のペースに合わせて動き、移乗などの体力を使う仕事も多くありますので介護の仕事のなかでも体力のいる仕事のひとつです。
介護の各職場ごとの「しんどい」「きつい」「大変」

ここでは介護の各職場ごとの大変さについて詳しく説明していきます。
介護の職場の種類は以下のものを紹介します。
・訪問介護
・訪問入浴
・老人ホーム
順に説明していきます。
訪問介護
訪問介護では利用者の自宅に伺って、調理や洗濯、食事介助や買い物代行などを行います。
訪問介護での「しんどい」「きつい」「大変」と感じることには以下のものがあります。
1日に複数の利用者宅の訪問
訪問介護では1日に複数の利用者宅を訪問します。
そのため家の場所や駐車場、マンションやアパートの場合は部屋番号をある程度覚えなければいけません。
地元で土地勘がある場合はまだ覚えやすいかもしれませんが、1日に5〜7件の家を1回ずつ住所を入れてナビで訪問したり、書類の確認を行ったりと時間がかかってしまいます。
また各家庭によって掃除の仕方、洗い物の仕方など様々ですので覚えることが多く大変、と感じる人も。
仕事内容の対象の仕事なのか分かりづらい事も多い

訪問介護の仕事での家事支援は原則として、「室内で日常的に行う家事が対象」です。
ですが利用者の中には、大掃除でガスコンロ、シンク、窓等の掃除をしてほしい、床のワックスがけを頼みたいなど「これって介護の仕事内容なの?」というものを頼まれることもあります。
また料理もその利用者に向けた物以外は原則作ることは出来ません。
どこまでが介護の生活支援なのか利用者も分かっていないことも多く断りづらいことからしんどい、と感じることもあります。
1人での介助に不安を感じる
訪問介護の仕事では、最初は先輩の介護職員について学びますが、研修期間を終えると1人で利用者の自宅に行き介助を行います。
介護施設などではわからないことや、不安なことは近くにいる職員と相談することができますが訪問介護では1人のため責任が重くきついと感じる職員も多くいます。
とくに要介護度の高い利用者の介護を1人で行うことは身体介護が重労働になりがちなぶん体力的にもきつい仕事と言えるでしょう。
訪問入浴

訪問入浴では利用者の自宅に行き入浴介助を行います。
訪問介護の「しんどい」「きつい」「大変」と感じる仕事内容は以下のものがあります。
浴槽の運搬が体力を使う
訪問介護では利用者の自宅に浴槽を運びます。
車で移動するので駐車場から利用者の自宅まで大きな浴槽の移動はかなりの体力を使用します。
また入浴後は浴槽を掃除して拭き上げを行い駐車場に運び、次の家にすぐ向かいます。
1日に何度も浴槽の移動を行うので体力の消費が激しく、きついと感じる職員も多くいます。
少人数だから人間関係がうまくいかないと大変

訪問介護では介護士2名と看護師1名の3人一組で各利用者宅を回ります。
訪問入浴では声掛けをしながらの利用者の浴槽への移動や洗髪、洗身が重要不可欠ですのでチームワークが欠かせない仕事です。
そのためうまくいかないと大変と感じる職員も多くいます。
大きな車で細い道を運転する
訪問介護では上記でも説明したように車で移動を行います。
車には浴槽等を積んでいるため専用の移動入浴車での移動になります。移動入浴車には、簡易浴槽、お湯をはるための貯水タンクが備わっています。
利用者宅は様々な場所にあるので時には狭い道を通ることや、停めづらい場所への駐車を行わなくてはいけません。そのため運転が苦手な人などはしんどい、と感じてしまう職員も。
老人ホーム

老人ホ−ムでは利用者の生活に合わせて生活介助と身体介助を行います。
老人ホームの「しんどい」「きつい」「大変」と感じる仕事内容は以下のものがあります。
夜勤による生活リズムの変化がしんどい
老人ホームでは24時間体制で利用者の見守り、介助を行わなくてはいけません。
そのため夜勤と日勤を繰り返して働くことが多くなり生活リズムに変化があります。
また夜勤の仕事は施設ごとに差はありますが勤務時間が夕方から翌日の午前中までと長く長時間労働になることがほとんど。
そのため夜勤の仕事がしんどいと感じる職員もいます。
残業が多い

老人ホームでは残業の多い施設も多々あります。
利用者の対応に追われて、記録の記入や片付け、明日の準備など仕事内容が多く定時に帰宅できないことも。
家庭の事情などにより配慮してくれる介護の現場も多くありますが、残業や業務に追われて老人ホームの仕事が大変、と感じる職員もいます。
レクリエーションが苦手
老人ホームでは入居者の健康と運動のためにレクリエーションを行う施設が多く、日勤の職員が交代で担当します。
多くの利用者の前でなるべく注目してもらえるように、運動を促したり、脳トレを行う事が負担に感じてしまう職員もいます。注目されるとうまく話すことが出来ない人などには負担の多い業務であり、きついと感じてしまうこともあります。
レクリエーションがない介護の現場もありますので苦手だと感じる方は他の介護職への転職を考えることも方法の1つですよ。
介護の仕事のメリット

介護の仕事の大変さやきつさを紹介してきましたが、ここでは介護職のメリットについてご紹介します。
介護職は大変な仕事ですがメリットも多くありますのでぜひ参考にしてみてください。
年齢や性別、学歴を問わず働ける
介護職は性別に関係なく、年齢も様々な年代の方が働く職場です。
若い人は10代の人から、定年退職後の仕事として60代の人もいます。いろんな年代の方と働くのは楽しくいい刺激になりますよ。
また介護の仕事では経験が重要視されることも多く学歴に関係なく働くことのできる職場。
何歳からでも正社員を目指すことや新たな資格取得にチャレンジすることができます。
介護の資格は学歴に関係なく実務経験さえあれば中卒の方でも国家資格を取得することが出来ますのでぜひチャレンジしましょう。
就職先が多く転職活動も行いやすい

介護の職場は全国各地にたくさんありますので転職先も多く、転職活動を行う際にも職場が無くて困るということは少ない業種です。
自分に合う職場を見つけることは簡単ではないですが介護職は訪問介護や、老人ホーム、デイサービスなど種類も豊富なので、たくさんの選択肢の中から職場を選ぶことが出来ます。
また見学や体験を行う介護の職場も有り、一度見学するだけでも職場の雰囲気が分かり働いた時のイメージを持ちやすくなりますよ。
資格取得でキャリアアップすることが可能
介護の職場では資格を取得することによって資格手当がついたり、役職がついたり、キャリアアップすることが可能です。
資格取得には介護の現場で費用の負担等を行ってくれる職場も多くあり働きながらでも資格取得がしやすい環境です。
大変できつい介護の仕事ですが将来や転職時にも役立つ資格が多く、資格取得からキャリアアップを目指してみましょう。
介護の仕事のデメリット

ここでは介護の仕事のデメリットについてご紹介します。
給料が低い
介護の仕事は昔から低賃金と言われていて、実際に介護職で働いてみても大変な仕事内容なのにお給料は低賃金であることが否めません。
正社員での介護の平均月収は約24万円、年収にすると約340万円ほどです。
全産業の平均年収と比較しても給与水準は高くありません。
ですが介護現場の従事者を増やす施策として介護処遇改善手当の導入などが行われており、年々給与相場にも改善が見られています。
今後の国の政策方針によっては給料が上がることも期待できます。
肉体労働

上記でも説明しましたが介護は肉体労働です。
トランスや入浴介助等体力を使う業務が多く老人ホーム等で1日休憩以外利用者の対応に追われて終わってしまうことも。体力が求められる仕事です。
ですが資格取得や職場の講習等に参加して介護の技術を習得することで、身体に負担を最小限に介助を行うこともできます。
また、最近は介護者の負担を軽減するベッドを導入する施設もあります。
夜勤や土日祝日も仕事がある
介護職は24時間365日仕事があります。
年末年始や、お盆、ゴールデンウィーク等みんなが休みの時でも変わらずに利用者の元へ行かなければなりません。
しかし、職場によってはお正月などには特別手当が付くこともあり、また正月休み等を他の時期にまとめて取ればいきたい場所の混雑を避けることもできますよ。
介護職を辞める人の理由ランキング

最後に実際に介護現場で働く人が介護職をやめる理由をランキング形式でご紹介します。
1位 給料が見合っていない
2位 体力的に辛い
3位 ストレスが溜まる
4位 人間関係
5位 残業の多さ
上記の施設ごとの辛さや大変さでもご紹介しましたが圧倒的に低賃金であることは介護の仕事を辞める一番の原因になります。
また肉体労働で腰を痛めてしまう人も多くコルセットをつけて働いている人もいます。
人間関係、利用者との関係に悩む人や残業の多さが嫌になって辞めてしまう人も。
ですが介護職は何歳からでも、ブランクがあっても始めることのできる仕事です。
介護職から少し離れてもまた戻りたくなった時に挑戦してみましょう。
まとめ 介護職は大変で辛いけどやりがいもあります

この記事では介護職の本音や大変さについてご紹介しました。
ですが介護職は利用者の回復を身近で感じることができて、直接「ありがとう」と感謝される事もあるやりがいの多い仕事です。
また人生の先輩である高齢者の方から学ぶことも多くあります。
これから介護職を始める方は介護のメリットやデメリットを踏まえた上で是非検討してみてください。
当サイトでは主に介護について取り上げていますのでぜひ他の記事も参考にしてみてくださいね。
また介護職求人をお探しの方はぜひマイナビ介護で介護求人を探してみてください!